退職届を手渡しする際のマナー
退職届は基本的に直属の上司に手渡しします。封筒の準備が完了したら、渡し方のマナーも押さえておきましょう。
渡すタイミング
退職届を渡すのは、事前に退職の意思を口頭で伝えた後です。いきなり封筒を差し出すのはNGです。
まず上司に「お話ししたいことがあるのですが、お時間をいただけますか?」と声をかけ、会議室や個室で退職の意思を伝えます。そのうえで、退職届を手渡すのが正しい流れです。
持参の仕方
退職届の封筒は、クリアファイルに入れて持参しましょう。カバンの中で封筒が折れたり、汚れたりするのを防ぐためです。
渡す直前に、クリアファイルから封筒を取り出します。
渡すときの所作
- 封筒を両手で持ちます
- 上司から見て文字が正しい向き(表面の「退職届」が上司側を向く)になるように差し出します
- 「お忙しいところ恐れ入ります。退職届をお持ちしましたので、よろしくお願いいたします」と一言添えます
ポイントは、封筒の向きを相手側に合わせること。自分から見ると逆さまになりますが、受け取る上司がそのまま読める向きで渡すのがマナーです。
退職届を郵送する場合の方法
やむを得ない事情(体調不良、ハラスメント、遠方への異動など)で出社できない場合は、退職届を郵送で提出することも可能です。
郵送の手順
郵送の場合、退職届を入れた封筒(内封筒)を、さらにもうひとつ大きな封筒(外封筒)に入れて送ります。
内封筒(退職届を入れた白封筒)の準備:
- 先述の手順どおりに退職届を入れる
- のり付けして〆マークを記載する
外封筒(郵送用の封筒)の準備:
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 外封筒のサイズ | 内封筒より一回り大きいもの |
| 表面:宛名 | 会社名・部署名・上司の氏名+「様」 |
| 表面:左下 | 赤字で「親展」と記載 |
| 裏面 | 自分の住所・氏名を記載 |
「親展」とは、「宛名の人だけが開封してください」という意味です。退職届という機密性の高い書類が、他の社員に開封されることを防ぎます。
郵送方法は「簡易書留」がベスト
退職届を郵送するときは、普通郵便ではなく簡易書留を利用しましょう。簡易書留は、配達状況の追跡ができ、受領の記録が残ります。
- 簡易書留の料金: 基本郵便料金 + 350円(2026年2月現在)
- 配達日数: 通常の郵便とほぼ同じ(翌日〜翌々日)
- メリット: 「届いていない」というトラブルを防げる
添え状を同封する
郵送の場合は、退職届と一緒に添え状(送付状)を同封するのがマナーです。添え状には以下を記載します。
- 日付
- 宛名(会社名・部署名・上司の氏名)
- 差出人(自分の所属・氏名)
- 「退職届を同封いたしましたので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます」という趣旨の文
添え状は退職届の内封筒の上に重ねて外封筒に入れます。
退職届の封筒に関するよくある失敗例
最後に、退職届の封筒でやりがちな失敗をまとめます。提出前に必ずチェックしてください。
もっとも多い失敗です。「封筒なら何でも同じでしょ」と思って茶封筒を使うと、マナー知らずの印象を与えます。必ず白色無地の封筒を用意しましょう。
コンビニや100均で手軽に買える白封筒は、ほとんどが郵便番号枠付きです。購入時に枠の有無を必ず確認してください。
A4の退職届を長形4号に入れようとすると、入りません。逆にB5を長形3号に入れると、中でスカスカになって折り目が乱れます。用紙サイズに合った封筒を選びましょう。
退職届は三つ折りが正解です。四つ折りにすると折り目が多くなり、読みづらくなります。
三つ折りにした退職届を封筒に入れる際、向きが逆だと、受け取った人が広げたときに上下が逆さまになります。「書き出し部分が封筒裏面の上側」を意識してください。
手渡しの場合は封をしません。のり付けしてあると、受け取った上司が開封しにくく、気まずい雰囲気になることがあります。
退職届を入れる封筒(内封筒)には、宛名は書きません。書くのは表面に「退職届」、裏面に「所属部署名・氏名」のみです。
| NG例 | 正しい対応 |
|---|---|
| 茶封筒を使う | 白色無地の封筒 |
| 郵便番号枠付き | 枠なしの封筒 |
| 用紙と封筒のサイズ不一致 | B5→長形4号、A4→長形3号 |
| 四つ折りにする | 三つ折り |
| 入れる向きが逆 | 書き出し部分を封筒裏面の上側へ |
| 手渡しでのり付け | フタを折り込むだけ |
| 内封筒に宛名を書く | 宛名は外封筒(郵送時)のみ |
まとめ
封筒の選び方:
- 白色無地・郵便番号枠なし・二重封筒の3条件を満たすものを選ぶ
- サイズはB5用紙なら長形4号、A4用紙なら長形3号
書き方・折り方・入れ方:
- 表面の中央に「退職届」、裏面の左下に所属部署名と氏名
- 三つ折りは「下から1/3を折り上げ → 上から1/3を折り下げ」の順
- 書き出し部分が封筒裏面の上側に来るように入れる
渡し方:
- 手渡しが基本。封は不要。クリアファイルに入れて持参し、両手で渡す
- 郵送の場合は外封筒に「親展」を記載し、簡易書留で送る
