退職届の理由の書き方

退職届における退職理由の書き方は、自己都合か会社都合かで大きく異なります。正しい書き方を確認しましょう。

自己都合退職の場合

自己都合退職の場合、退職理由は「一身上の都合により」の一言で問題ありません。転職、結婚、介護、体調不良など、どのような理由であっても「一身上の都合」でまとめるのが慣例です。

具体的な理由を書かない方がよい理由は以下のとおりです。

  • 退職届は法的な書類であり、感情的な内容を書く場ではない
  • 具体的な理由を書くと、会社側がその理由をもとに引き留め交渉をしてくる可能性がある
  • 転職先の情報が社内に広まるリスクがある

会社都合退職の場合

リストラ、倒産、事業縮小など会社都合で退職する場合は、「一身上の都合」と書いてはいけません。会社都合なのに自己都合と記載すると、失業保険(雇用保険の基本手当)の給付条件に悪影響が出ます。

退職の種類退職届の理由の書き方失業保険の受給開始
自己都合退職「一身上の都合により」待機7日+給付制限2ヶ月後
会社都合退職「事業縮小のため」「部門閉鎖のため」等待機7日後すぐ

会社都合退職の場合の例文: 「このたび事業部門の統廃合に伴い、令和8年3月31日をもって退職いたします。」

会社から「自己都合として書いてほしい」と依頼されても、事実と異なる記載は避けてください。不安な場合は、ハローワークや労働基準監督署に相談することをおすすめします。

ケース別・退職届の書き方

定年退職の場合

「このたび就業規則第○条の定年規定に基づき、令和8年3月31日をもって退職いたします。」

定年退職の場合、「一身上の都合」ではなく「就業規則の定年規定に基づき」と記載するのが正確です。なお、定年退職の場合は退職届自体が不要な企業も多いため、事前に人事部門に確認しましょう。

契約期間満了の場合

「このたび雇用契約期間の満了に伴い、令和8年3月31日をもって退職いたします。」

契約社員や派遣社員など有期雇用の場合、契約更新をしない旨を伝えるため、「雇用契約期間の満了に伴い」と明記します。

体調不良による退職の場合

体調不良が理由であっても、退職届には「一身上の都合により」と書くのが一般的です。ただし、業務が原因の体調不良(労災認定されるケース)の場合は、会社都合に該当する可能性がありますので、安易に「一身上の都合」としないよう注意してください。

退職届のよくある間違いと失敗例

間違いランキングTOP7

順位よくある間違い正しい対処法
1位退職日と提出日を逆に書く提出日が先、退職日が後
2位宛名を直属の上司にする代表取締役社長名を記載
3位会社名を略称にする「(株)」ではなく「株式会社」
4位「退職届」と「退職願」を間違える提出前に確認
5位修正液・修正テープで修正する間違えたら最初から書き直す
6位シャチハタで押印する認印(三文判)を使用
7位日付を空欄のまま提出する必ず提出日・退職日を記入

退職届を書き間違えた場合、修正液や修正テープは使わないのが原則です。間違えてしまったら、面倒でも新しい用紙に書き直してください。

退職届提出から退職日までのチェックリスト

退職までのステップ

ステップ時期の目安やること
1. 上司に退職を申し出る退職希望日の1〜2ヶ月前口頭で退職の意向を伝える
2. 退職届を提出する上司との合意後すみやかに退職届を直属の上司に手渡し
3. 退職届の受理を確認提出後1週間以内人事部門に受理されたか確認
4. 業務の引き継ぎ退職日の2週間〜1ヶ月前から後任者への引き継ぎ資料を作成
5. 有給休暇の消化引き継ぎ完了後〜退職日残っている有給の消化(権利)
6. 最終出社日退職日の数日〜数週間前挨拶回り、私物の持ち帰り
7. 退職日(最終日)退職届記載の日付保険証の返却、離職票の受領確認

退職届の渡し方

退職届は直属の上司に直接手渡しするのが基本です。渡す際は以下のポイントを押さえてください。

  1. 封筒に入れる:白い無地の封筒(郵便番号欄なし)を使用します。表に「退職届」、裏に所属と氏名を記載します
  2. タイミングを選ぶ:上司が落ち着いている時間帯に「お時間をいただけますか」と声をかけましょう
  3. 二人きりの場所で:他の社員がいる前では渡さず、会議室などの個室で手渡します

まとめ

  • 7つの必須項目(タイトル・書き出し・退職理由・退職日・提出日・所属氏名押印・宛名)を漏れなく記載する
  • 自己都合退職の理由は「一身上の都合により」でOK。具体的な理由は書かない
  • 退職届と退職願の違いは語尾。「退職いたします」(届)と「お願い申し上げます」(願)
  • 手書きかパソコンか迷ったら手書きを選べば間違いない。パソコンの場合も署名は手書き
  • 用紙はB5またはA4の白無地筆記具は黒ボールペン押印は認印(シャチハタ不可)
  • 間違えたら書き直す。修正液・修正テープは使わない
  • 無料テンプレートを活用すれば、レイアウトに迷わずすぐに作成できる
  • 退職届は直属の上司に手渡しが基本。提出後は引き継ぎ・有給消化・退職手続きを計画的に進める