夫婦でNISA活用|2人で3,600万円の非課税枠
NISAは個人単位の制度なので、夫婦それぞれが口座を開設すれば、非課税枠は2倍の3,600万円になります。
| 運用パターン | 夫婦合計の元本 | 年利5%・20年後 | 年利5%・30年後 |
|---|---|---|---|
| 夫婦それぞれ月3万円(計月6万円) | 1,440万円 | 約2,466万円 | 約4,994万円 |
| 夫婦それぞれ月5万円(計月10万円) | 2,400万円 | 約4,110万円 | 約8,322万円 |
| 夫婦それぞれ月7.5万円(計月15万円) | 3,600万円 | 約6,166万円 | 約12,483万円 |
夫婦でそれぞれ月5万円ずつ、合計月10万円を30年間積み立てた場合、年利5%で約8,322万円になります。元本2,400万円に対して運用益は約5,922万円。課税口座なら約1,203万円が税金で持っていかれるところ、NISAならすべて非課税です。
共働き世帯であれば、夫婦それぞれが月5万円を捻出するのは現実的なプランです。「片方だけNISAを開設して満足」という家庭も多いですが、非課税枠は使わなければもったいない。ぜひ夫婦そろって口座を開設しましょう。
【2026年新制度】こどもNISAで家族の非課税枠が拡大
2026年の税制改正で「こどもNISA」が新設される見込みです。18歳未満の子どもにも年間80万円(生涯上限は検討中)の非課税投資枠が設けられ、家族全体での非課税運用がさらに拡大します。
家族構成別の非課税枠シミュレーション
| 家族構成 | 非課税枠の合計(年間上限の目安) |
|---|---|
| 夫婦2人 | 3,600万円(年間計720万円) |
| 夫婦+子ども1人 | 3,600万円+こどもNISA枠 |
| 夫婦+子ども2人 | 3,600万円+こどもNISA枠×2 |
たとえば夫婦+子ども2人の4人家族で、こどもNISAの生涯枠が仮に600万円と設定された場合、家族全体の非課税枠は3,600万円+1,200万円=4,800万円にもなります。
こどもNISAのポイントは以下のとおりです。
- 親権者が代理で運用を行う
- 子どもが18歳になった時点で通常のNISA口座に移管される見込み
- 教育資金の準備と資産形成を同時に進められる
子ども1人あたり月5万円を年利5%で15年間運用できれば、約1,336万円に。教育資金としても老後資金の上乗せとしても、大きな武器になります。
なお、こどもNISAの詳細な制度設計は2026年度中に確定する予定です。正式な発表があるまでは、現行のNISA制度をフル活用しながら情報を待ちましょう。
シミュレーション結果を過信しないための3つの注意点
ここまで多くのシミュレーション結果をお見せしましたが、最後に非常に重要な注意点を3つお伝えします。
本記事で使った年利3%・5%・7%は、過去の市場実績を参考にした仮定の数値です。実際の運用では、リーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)のように、短期間で30〜50%下落する局面が必ず訪れます。シミュレーション通りに一直線に増えるわけではないことを理解しておきましょう。
投資信託は元本保証の商品ではありません。特に運用開始から数年以内は、元本割れ(投資した金額を下回る状態)になる可能性があります。ただし、過去のデータでは15年以上の長期運用であれば、どの時期に始めても元本割れしなかったという分析結果もあります。「長期・積立・分散」がリスクを抑える王道です。
シミュレーションの金額は「名目値」であり、物価上昇(インフレ)は考慮されていません。仮に年2%のインフレが続くと、20年後の2,000万円の実質的な購買力は現在の約1,340万円相当にまで目減りします。目標金額はやや多めに設定しておくのが安全です。
金融庁つみたてシミュレーターを活用しよう
自分の条件でシミュレーションしたい方は、金融庁が提供する「つみたてシミュレーター」が便利です。毎月の積立金額・想定利回り・積立期間を入力するだけで、将来の資産額をグラフつきで表示してくれます。
金融庁の公式サイト(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/tsumitate-simulator/)から無料で利用できますので、本記事のシミュレーション結果と照らし合わせながら、ご自身の計画を立ててみてください。
まとめ|シミュレーションで見えた「早く始める」の威力
本記事では、NISAの積立シミュレーションを金額別・期間別・利回り別に徹底的に計算しました。最後に、ポイントをまとめます。
- 月3万円 × 20年 × 年利5%で約1,233万円。非課税効果だけで約104万円のメリット
- 老後2,000万円は、30年あれば月2.4万円(年利5%)で達成可能
- 非課税枠1,800万円は、無理なく長期で使い切るのが複利効果を最大化するコツ
- 夫婦で3,600万円、こどもNISA活用で最大4,800万円超の非課税枠を確保できる
- 複利は時間が最大の味方。10年と30年では運用益に数倍の差がつく
- シミュレーションは「目安」。元本割れリスクやインフレも考慮して、余裕をもった計画を
シミュレーション結果が示す最大の教訓は、「1日でも早く始めることの価値」です。月々の金額は少額でも構いません。まずはNISA口座を開設し、月1万円からでも積立を始めてみてください。複利という「時間の味方」が、あなたの資産形成を力強く後押ししてくれるはずです。
