「NISAで毎月3万円を20年積み立てたら、いくらになるの?」「老後2,000万円を作るには、月いくら必要?」――NISAの活用を具体的に検討している方にとって、シミュレーションは欠かせないステップです。本記事では、月1万円から10万円までの積立金額別、10年から30年までの期間別、3%から7%の利回り別に、NISAの運用成果を早見表つきで徹底シミュレーション。課税口座との差額で非課税効果も「金額」で明らかにします。2026年改正で新設されるこどもNISAを含めた家族全体での活用法もあわせて解説します。

この記事でわかること
  • 月1万〜10万円の積立で10年・20年・30年後にいくらになるか(早見表つき)
  • 複利計算の基本と想定利回りの考え方
  • 非課税効果の金額(課税口座と比べていくらお得か)
  • 老後2,000万円・教育資金500万円を作るための逆算シミュレーション
  • 非課税枠1,800万円を使い切るパターン比較
  • 夫婦・家族でのNISA活用シミュレーション(2026年こどもNISA対応)
  • シミュレーション結果を見る際の注意点

NISAシミュレーションの前提|複利計算の基本と想定利回り

シミュレーションに入る前に、計算の前提を確認しておきましょう。NISAの積立シミュレーションは「複利計算」で行います。

複利とは?単利との違い

複利とは、運用で得た利益を元本に組み入れて、翌年以降はその増えた元本に対して利益が発生する仕組みです。たとえば100万円を年利5%で運用した場合、単利なら毎年5万円ずつ増えますが、複利では1年目5万円、2年目5.25万円、3年目5.51万円……と加速度的に増えていきます。

長期投資で複利効果が絶大な理由は、この「利益が利益を生む」メカニズムにあります。20年、30年と期間が長くなるほど、元本と運用益の差が大きく開いていくのです。

想定利回りの考え方

本記事では以下の3パターンの利回りを使ってシミュレーションします。

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想定利回り想定される運用対象リスクの目安
年利3%国内外の債券を含むバランス型ファンド低〜中
年利5%全世界株式インデックスファンド(過去20年の平均に近い水準)
年利7%米国株式(S&P500)インデックスファンド(過去30年の平均に近い水準)中〜高

なお、これらの利回りはあくまで過去の実績をベースにした目安であり、将来の運用成果を保証するものではありません。

計算式

積立の複利計算式は次のとおりです。

最終金額 = 毎月の積立額 × {(1 + 月利)^(積立月数) – 1} ÷ 月利

月利は「年利 ÷ 12」で求めます。たとえば年利5%なら月利は約0.4167%です。以降のシミュレーション結果はすべてこの計算式に基づいています。

月1万円でNISAを始めたら|10年・20年・30年後はいくら?

まず、無理のない金額として人気の「月1万円」からシミュレーションしてみましょう。元本は月1万円 × 12ヶ月で年間12万円の積み立てです。

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運用期間元本年利3%年利5%年利7%
5年60万円約65万円約68万円約72万円
10年120万円約140万円約155万円約173万円
20年240万円約328万円約411万円約521万円
30年360万円約583万円約832万円約1,220万円

月1万円でも、30年間年利5%で運用すれば約832万円になります。元本360万円に対して運用益は約472万円。NISAなら、この472万円にかかるはずの税金(約96万円)がまるまる非課税になる計算です。

注目すべきは20年と30年の差です。20年時点では運用益が約171万円(年利5%の場合)ですが、30年時点では約472万円と、最後の10年で約301万円も増えています。これが複利の威力です。

月3万円でNISAを始めたら|10年・20年・30年後はいくら?

つみたて投資枠の上限(年間120万円=月10万円)の範囲で、「月3万円なら無理なく続けられる」という方も多いでしょう。

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運用期間元本年利3%年利5%年利7%
5年180万円約194万円約204万円約215万円
10年360万円約419万円約466万円約520万円
20年720万円約985万円約1,233万円約1,563万円
30年1,080万円約1,748万円約2,497万円約3,660万円

月3万円 × 20年 × 年利5% = 約1,233万円。これは非常に多くのシミュレーション記事で紹介される代表的な数値です。元本720万円に対して運用益は約513万円、非課税効果は約104万円にのぼります。

さらに30年続ければ約2,497万円となり、老後2,000万円問題を月3万円の積立で解決できる可能性があることがわかります。

月5万円・月10万円の積立シミュレーション

より積極的に資産形成したい方向けに、月5万円と月10万円のシミュレーションもまとめます。

月5万円の場合

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運用期間元本年利3%年利5%年利7%
5年300万円約324万円約340万円約358万円
10年600万円約699万円約776万円約866万円
20年1,200万円約1,642万円約2,055万円約2,605万円
30年1,800万円約2,914万円約4,161万円約6,101万円

月5万円を20年間、年利5%で運用すると約2,055万円に。老後2,000万円を20年で達成できる計算です。30年運用では非課税枠1,800万円の元本から約4,161万円まで膨らみます。

月10万円の場合

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運用期間元本年利3%年利5%年利7%
5年600万円約648万円約680万円約716万円
10年1,200万円約1,397万円約1,553万円約1,731万円
15年1,800万円約2,270万円約2,672万円約3,170万円
20年2,400万円約3,284万円約4,110万円約5,210万円

月10万円であれば15年で非課税枠1,800万円を使い切ることになります。そこから先は特定口座での運用になりますが、すでにNISA口座に入っている元本は引き続き非課税で運用されます。15年・年利5%の時点で約2,672万円と、老後2,000万円を15年で超えられるペースです。


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老後2,000万円・教育資金500万円の逆算シミュレーション・非課税効果の金額比較