成長投資枠の4つの活用パターン

成長投資枠をどう使うべきかは、投資経験やリスク許容度、資金力によって異なります。ここでは代表的な4つの活用パターンを紹介します。

パターン1:つみたて投資枠の「上乗せ」として使う
おすすめの人:投資初心者〜中級者、リスクを抑えたい人

つみたて投資枠の年間120万円(月10万円)では投資額が足りない場合、成長投資枠でも同じインデックスファンドを積立購入する方法です。たとえば、つみたて投資枠で月10万円、成長投資枠で月10万円の合計月20万円をeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)に積立投資するといった使い方です。この方法なら、つみたて投資枠と同じ感覚でリスクを抑えた運用ができます。

パターン2:高配当株・ETFで配当収入を狙う
おすすめの人:中級者以上、定期的な収入が欲しい人

成長投資枠を使って、高配当株やETFに投資し、非課税の配当収入を得る戦略です。通常、配当金には約20%の税金がかかりますが、NISAの成長投資枠で保有すれば配当金が非課税になります。たとえば、成長投資枠で配当利回り4%の高配当株に1,200万円を投資した場合、年間配当収入は48万円(月4万円相当)となります。

パターン3:個別株で値上がり益を狙う
おすすめの人:中〜上級者、企業分析が好きな人

成長投資枠の大きなメリットは、個別株に投資できることです。自分で企業を分析して有望な銘柄に投資し、値上がり益(キャピタルゲイン)を非課税で得る戦略です。個別株投資では、成長投資枠の年間240万円を数銘柄に分散して投資するのが一般的です。ただし、個別株はインデックスファンドに比べて価格変動リスクが大きいため、投資経験が浅い方はポートフォリオの一部にとどめることをおすすめします。

パターン4:インデックス投資+高配当株のハイブリッド型
おすすめの人:バランス重視の中級者

つみたて投資枠ではインデックスファンドを積立し、成長投資枠では高配当株やETFに投資するハイブリッド型の戦略です。資産の成長と配当収入の両方を狙えるバランスの取れた方法で、多くの個人投資家に人気があります。たとえば、つみたて投資枠でeMAXIS Slim全世界株式を月10万円積立しつつ、成長投資枠で日本の高配当株やJ-REITに年間200万円を投資するといった組み合わせが考えられます。

【2026年最新】成長投資枠おすすめ投資信託・ETF

成長投資枠で購入できる投資信託・ETFの中から、2026年2月時点で人気の高い銘柄を紹介します。

おすすめ投資信託

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ファンド名運用会社信託報酬(税込)特徴
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)三菱UFJアセットマネジメント0.05775%全世界約50カ国の株式に分散投資。通称「オルカン」
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)三菱UFJアセットマネジメント0.09372%米国S&P500指数に連動。米国経済の成長を取り込む
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス三菱UFJアセットマネジメント0.09889%日本を除く先進国の株式に投資
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドSBIアセットマネジメント0.0938%米国株式市場全体(約4,000銘柄)に投資
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド楽天投信投資顧問0.0561%楽天版のオールカントリー

おすすめETF

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ETF名コード/ティッカー分配金利回り(目安)特徴
NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信1321約1.5%日経平均株価に連動する国内最大級のETF
MAXIS トピックス上場投信1348約1.8%TOPIX連動。日本株全体に分散投資
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信1343約4.0%J-REIT全体に分散投資。高い分配金利回り
バンガード S&P 500 ETFVOO約1.3%米国S&P500に連動。世界的に人気の海外ETF
バンガード 米国高配当株式ETFVYM約2.8%米国の高配当株約400銘柄に分散投資

J-REIT ETF(1343)は分配金利回りが約4%と高く、成長投資枠で保有すれば分配金を非課税で受け取れるため、インカム収入を重視する投資家に人気です。

成長投資枠で個別株投資|人気銘柄ランキングと選び方

成長投資枠ならではのメリットが活きるのが、個別株投資です。2026年の人気銘柄と、銘柄選びのポイントを解説します。

2026年に人気の個別株(成長投資枠)

高配当株カテゴリ

  • 日本電信電話(NTT・9432):配当利回り約3.4%。通信インフラの安定収益が魅力。株式分割により1株あたり約150円前後で購入可能
  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):配当利回り約3.0%。メガバンクの中で最大手。金利上昇局面で業績拡大
  • 三井住友フィナンシャルグループ(8316):配当利回り約3.2%。累進配当方針を掲げ、減配リスクが低い
  • KDDI(9433):配当利回り約3.0%。25期連続増配の実績

成長株カテゴリ

  • トヨタ自動車(7203):日本を代表する自動車メーカー。EV・水素戦略で中長期の成長期待
  • ソニーグループ(6758):ゲーム・半導体・エンタメの多角経営。グローバルな成長力
  • 東京エレクトロン(8035):半導体製造装置の世界的メーカー。AI需要の拡大が追い風

個別株選びの3つのポイント

  1. 業績の安定性を確認する:過去5年間の売上・利益の推移をチェックし、安定して利益を出している企業を選びましょう
  2. 配当方針を確認する:高配当株狙いなら、「累進配当」や「連続増配」を掲げている企業は減配リスクが低い傾向があります
  3. 分散投資を心がける:個別株は1銘柄に集中させず、業種を分けて5〜10銘柄程度に分散させるのが基本です

1,800万円の最適配分戦略|年収・投資経験別シミュレーション

NISAの非課税保有限度額1,800万円を、つみたて投資枠と成長投資枠にどう配分すべきか。年収や投資経験に応じた3つのパターンを紹介します。

パターンA:投資初心者・年収400万円台

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項目配分
つみたて投資枠1,800万円(全額)
成長投資枠0円
月額投資額月5万円
枠を埋めるまでの期間約30年
投資対象eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)

投資経験が浅く、毎月の投資額も限られる場合は、つみたて投資枠だけで十分です。無理に成長投資枠を使う必要はありません。まずはつみたて投資枠で積立投資の習慣を身につけましょう。

パターンB:中級者・年収600万円台

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項目配分
つみたて投資枠600万円
成長投資枠1,200万円
月額投資額月15万円(つみたて5万円+成長10万円)
枠を埋めるまでの期間約10年
投資対象つみたて枠:オルカン、成長枠:オルカン+高配当株

パターンC:上級者・年収800万円以上

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項目配分
つみたて投資枠600万円
成長投資枠1,200万円
月額投資額月30万円(つみたて10万円+成長20万円)
枠を埋めるまでの期間5年
投資対象つみたて枠:オルカン、成長枠:個別株+ETF+REIT

最短5年で1,800万円の非課税枠をフルに活用するパターンです。成長投資枠では、個別株(600万円)、国内外ETF(400万円)、J-REIT(200万円)のように資産クラスを分散させることで、値上がり益と配当収入の両方を狙います。


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