NISA初心者がやりがちな5つの失敗

NISAは初心者にやさしい制度ですが、知らずにやってしまうと損をする失敗パターンがあります。事前に知っておけば回避できるものばかりなので、しっかり確認しておきましょう。

失敗1:値下がりに驚いて売ってしまう

投資を始めると、必ず「含み損(評価額がマイナス)」になるタイミングが来ます。しかし、ここで慌てて売却するのが最も多い失敗です。つみたて投資は15年、20年の長期で成果を出す手法。短期的な値動きに一喜一憂せず、淡々と積み立てを続けることが最大のコツです。

失敗2:高コストの商品を選んでしまう

投資信託には「信託報酬」という運用コストがかかります。年率0.05%と年率1.0%では、20年後のリターンに大きな差が出ます。例えば、100万円を年率5%で20年運用した場合、信託報酬0.1%なら約256万円になりますが、信託報酬1.0%だと約219万円。約37万円もの差が生まれます。eMAXIS Slimシリーズなど、低コストのインデックスファンドを選びましょう。

失敗3:複数の似た商品を買いすぎる

「分散投資が大事」と聞いて、オルカン・S&P500・先進国株式・新興国株式……と何本も買ってしまうケースがあります。しかし、オルカン1本の中にはすでにS&P500の構成銘柄も先進国株式も含まれています。似た商品を複数買っても、分散効果はほとんど変わりません。初心者はオルカン1本で十分です。

失敗4:生活費を削って無理な金額を積み立てる

「早く資産を増やしたい」という気持ちから、生活費を削って月10万円の積立を設定してしまうケース。途中で資金が足りなくなり、積立を停止したり、投資信託を売却したりすると、長期投資のメリットが失われます。まずは無理のない金額から始めましょう。

失敗5:金融機関を適当に選んでしまう

「家の近くの銀行でいいや」と安易に選ぶと、取扱商品が少なく、クレカ積立もできず、後悔するケースが少なくありません。NISAは1人1口座。年に1回しか金融機関を変更できないうえ、変更手続きには2〜3週間かかります。最初にしっかり比較して選びましょう。

NISAで損をしないための3つのルール

NISA初心者が長期的に成功するために、以下の3つのルールを守りましょう。

ルール1:最低15年は続ける

金融庁のデータによると、国内外の株式・債券に20年間積立投資した場合、年率2〜8%のリターンに収束し、元本割れの可能性はほぼゼロでした。逆に、5年以下の短期では元本割れのリスクが高くなります。NISAは最低15年、できれば20年以上続けることを前提にしましょう。

ルール2:暴落時こそ積立を続ける

株式市場は数年に一度、大きな暴落を経験します。リーマンショック(2008年)では世界の株式が約50%下落しましたが、その後5年で元の水準を回復し、さらに上昇を続けました。コロナショック(2020年)でも同様です。暴落時に積立を続けた人は、安い価格で多くの口数を購入できたため、回復後に大きなリターンを得ています。

ルール3:投資の目的と出口戦略を決めておく

「なんとなく投資」では、暴落時に売ってしまいがちです。「老後資金として65歳まで積み立てる」「子どもの大学費用として15年後に一部売却する」など、具体的な目的と時期を決めておくことで、途中の値動きに惑わされずに済みます。

NISAのよくある質問Q&A

Q1:NISA口座は何歳から開設できますか?

18歳以上の日本居住者なら誰でも開設できます。2024年からは旧ジュニアNISAが廃止され、未成年向けのNISA口座はありません。

Q2:NISA口座で損失が出たら確定申告は必要?

NISA口座の損失は、特定口座や一般口座の利益と損益通算できません。また、損失の繰越控除もできません。これはNISAのデメリットの一つです。ただし、長期積立を前提とすれば、このデメリットが顕在化するリスクは低いと考えられます。

Q3:途中で積立金額を変更できますか?

いつでも変更可能です。金額の増額・減額はもちろん、積立の一時停止もできます。生活状況に合わせて柔軟に調整しましょう。

Q4:NISA口座の資産はいつでも売却(引き出し)できますか?

いつでも売却可能です。iDeCo(個人型確定拠出年金)と異なり、NISAには引き出し制限がありません。ただし、売却した分の非課税枠は翌年に復活します(年間投資枠の範囲内)。

Q5:すでに特定口座で投資信託を持っています。NISA口座に移せますか?

残念ながら、特定口座からNISA口座への移管(移し替え)はできません。NISA口座で改めて購入する必要があります。特定口座の商品は、売却するか、そのまま保有し続けるかの判断になります。

Q6:金融機関を変更したい場合はどうすればいい?

年に1回、金融機関の変更が可能です。ただし、その年にNISA枠で1円でも投資していると、翌年からの変更になります。変更手続きは現在の金融機関に「勘定廃止通知書」を請求し、新しい金融機関に提出する流れです。手続きには2〜3週間かかります。

まとめ|今日からNISAを始めるためのアクションプラン

  • NISAは投資の利益が非課税になる国の制度。非課税保有限度額1,800万円、非課税期間は無期限
  • 初心者はつみたて投資枠から始めるのがベスト
  • 金融機関はSBI証券か楽天証券がおすすめ(商品数・ポイント還元・使いやすさ)
  • 口座開設は4ステップ:書類準備→申込→審査→積立設定。最短翌営業日から取引可能
  • おすすめ商品はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。迷ったらこれ1本
  • 積立金額は余裕資金の範囲で。月1,000円からでもOK、大切なのは長く続けること
  • 最低15年は続ける。暴落時こそ積立を続けるのが成功の鍵

NISAの始め方は決して難しくありません。この記事を読みながら、今日できることは「証券会社の口座開設を申し込む」こと。スマホから10分で完了します。まずはその一歩を踏み出してみてください。