日銀利上げと定期預金金利の今後の見通し
定期預金の金利を理解するうえで、日本銀行の金融政策の動向を押さえておくことは不可欠です。
| 時期 | 政策金利 | 主な出来事 |
|---|---|---|
| 2024年3月 | 0.00%〜0.10% | マイナス金利政策を解除 |
| 2024年7月 | 0.25% | 追加利上げ |
| 2025年1月 | 0.50% | 追加利上げ |
| 2025年12月 | 0.75% | 追加利上げ(現行) |
多くの金融専門家は、2026年中にもう一段の利上げ(政策金利1.0%への引き上げ)の可能性を指摘しています。仮にこれが実現すれば、定期預金金利もさらに上昇する可能性があります。いずれにせよ、マイナス金利時代とは比較にならないほど、定期預金の存在感が高まっていることは間違いありません。
金利上昇局面での賢い預け方
金利が上昇している局面では、「いつ、どのくらいの期間で預けるか」が重要な判断ポイントになります。
短期で回す戦略
今後もさらなる金利上昇が予想される場合、6ヶ月〜1年の短期定期預金を繰り返すのが有効です。短期で満期を迎えれば、その都度そのときの最新金利で預け直すことができ、金利上昇の恩恵を最大限受けられます。
ラダー戦略(満期の分散)
まとまった資金がある場合は、預入期間を分散する「ラダー戦略」がおすすめです。たとえば1,000万円を以下のように分けます。
- 300万円 → 1年もの定期預金
- 300万円 → 3年もの定期預金
- 400万円 → 5年もの定期預金
こうすることで、1年後に満期を迎えた分はそのときの金利で預け直せますし、5年ものは現時点の比較的高い金利を長期間確保できます。金利が上がっても下がっても、リスクを分散できるのが最大の利点です。
預け替えのタイミング判断
すでに低金利のときに預けた定期預金がある方は、「中途解約して高金利の銀行に預け替えるべきか」と悩むかもしれません。この場合、以下の計算で判断できます。
預け替えが有利になる条件:
新しい銀行での利息(税引後)> 現在の銀行で満期まで持った場合の残りの利息(税引後)+ 中途解約によるペナルティ
たとえば、0.10%の金利で預けた定期預金(残り6ヶ月)を解約して1.20%の銀行に預け替えた場合、中途解約ペナルティを差し引いても、ほとんどのケースで預け替えが有利になります。
定期預金を選ぶ5つのポイント
金利の高さだけで銀行を選ぶと、後から後悔することがあります。以下の5つのポイントを総合的にチェックしましょう。
- 1. 金利の高さ(通常金利かキャンペーン金利か):キャンペーン金利は初回のみ適用されるケースが多いため、2回目以降の通常金利も確認することが大切です。
- 2. 預入金額の条件:銀行によっては「100万円以上」「1,000万円以下」などの条件があります。自分の預入予定額で利用できるかを確認しましょう。
- 3. 使い勝手(アプリ・ATM対応):ネット銀行はスマホアプリの操作性やコンビニATMの手数料無料回数に差があります。日常的な使いやすさも重要です。
- 4. 預金保険の対象か:国内で営業する銀行はほぼすべて預金保険制度の対象ですが、外国銀行の日本支店は対象外の場合があります。必ず確認しましょう。
- 5. 中途解約時の条件:急に資金が必要になった場合に備え、中途解約時にどの程度の金利が適用されるかを事前に確認しておくと安心です。
よくある質問(金利編)
金利は日銀の金融政策や市場金利の動向に応じて、銀行が随時見直しています。特に日銀の利上げ後は多くの銀行が金利を引き上げる傾向があります。適用されるのは預入時点の金利で、預入後に金利が変わっても満期まで変更されないのが固定金利型の特徴です。
キャンペーン金利は初回の預入期間のみ適用されるのが一般的です。満期後に自動継続した場合は、そのときの通常金利が適用されます。キャンペーン金利と通常金利の差が大きい銀行もあるため、満期時に金利を確認して預け替えを検討することをおすすめします。
預金保険制度の観点からは、1,000万円を超える資金は複数の銀行に分散することが推奨されます。また、金利やキャンペーン条件は銀行ごとに異なるため、複数行を併用することで全体の利回りを最大化できるメリットもあります。
国内で営業許可を受けたネット銀行は、メガバンクと同様に預金保険制度の対象です。元本1,000万円とその利息は万一の破綻時にも保護されます。ただし、不正アクセス対策として二段階認証の設定やパスワードの管理には十分注意しましょう。
銀行によっては、「スーパー定期(300万円未満)」と「スーパー定期300(300万円以上)」で金利が異なる場合があります。ただし、ネット銀行では金額による金利差を設けていないケースがほとんどです。預入前に各銀行の金利表を確認しましょう。
2026年2月現在、日銀の政策金利0.75%を背景に、定期預金金利は大きく上昇しています。1年もの定期預金ではSBJ銀行の1.35%を筆頭に、ネット銀行を中心に1.0%を超える金利を提供する銀行が増えています。一方、メガバンクは0.40%にとどまっており、預け先の選択で利息に3倍以上の差が生まれます。
100万円を1年預けた場合、SBJ銀行なら税引後で約10,757円、メガバンクなら約3,187円と、その差は約7,500円です。金額が大きくなるほどこの差は拡大し、1,000万円では約6.4万円もの差になります。
金利上昇局面では、短期定期で繰り返し預ける戦略や、満期を分散するラダー戦略が有効です。キャンペーン金利を活用しつつ、通常金利や使い勝手、預金保険の対象かどうかなど、総合的に比較して最適な銀行を選びましょう。
